アメリカのネバダ州ラスベガスのT-Mobileアリーナにて、ボクシング、スーパーバンタム級の4団体統一王者の井上尚弥選手の防衛戦が行われた。
対戦相手はアメリカのラモン・カルデナス選手。
バイク配達員の仕事をしながらボクシングに励んできたカルデナス選手にとっては勝てば人生が変わる試合だった。
だから当然、死に物狂いで挑んでくるだろう対戦でした。
試合前、ネットで幾つかカルデナス選手の試合映像を視た感じの感想としては、普通に強い選手...という程度止まりでした。
相手を詰めている時の集中的に責めている時の場面は、ガンガンに次々手を出しパンチもあって、危なさはあるなという印象でしたが、それ以外は、手数、スピード、パワー、いずれも普通だな・・・という印象止まり。ディフェンスは上手いなとは思いましたが、でもその程度。
まぁそこまで怖くはないだろう、と思いました。
ところが・・・
2Rのカルデナス選手の左フックでの井上選手のダウン。ビックリ仰天!でした。
ネリ戦後、「もぅ今後は(ダウンは)無いですよ」と言っていたので信じていましたが。
でも、もぅ今後は無い、と言ったって、どの様に保証するのか?根拠は無いのに・・・という一縷の疑問を井上選手Fanながらに冷静に考えたりしてました。
で、あまり試合数経ってないうちのキャリア2度目のダウン・・・。
開始1R、いつも通りで調子が上がりそうな気がしてた矢先の2Rでのダウン。
視ていて、「ちょっと調子に乗ってきたな・・・」と薄っすら思った矢先にまともにパンチを貰いましたね。
視ていてかすかにイヤ~な予感が走った矢先でした。
しかし、これ、よく視ると、カルデナスは井上選手を全く視ていないですね。
頭を右斜め下に下げて上体をかがめて、足はサウスポー状態に左右逆になってます。これ、戦略的に意図的ににはあまり視えません。
たまたま防御的動作になったからそういう体勢になった様に視えます。
そして、至近距離からのカルデナス選手の左フックですが、これも作戦的な意図的なパンチには視えず、ラッキーパンチだった様にも視えます。
普段の練習からやっている体の動きがそのまま出た感じもあるんでしょうけど、たまたま自然に出たパンチ視えました。
う~ん、このくっついた至近距離で、このパンチを井上選手に避けろ!という方が無理かもしれず・・・。
でも、バンタム級時代だったらコレさえも避けていただろうか・・・という一縷の想像はします。
勝てば人生が変わるカルデナス選手。そりゃ死に物狂いで来るでしょうし、「相当研究して来たな・・・」という印象はありました。
全て賭けて来ますからね・・・。
結局、結果は8RでTKOで逆転勝利だったのは流石だというところですが。
それで、一部で「衰えた」評が上がっている井上選手ですが・・・。
ただのBOXINGファンである素人の当方ですが、確かに、バンタム級時代とスーパーバンタム級に上がってからの井上選手は変わった様にみえます。まぁ徐々に階級を上げて来て、変わるのが自然で当たり前なんでしょうけど。
スーパーバンタム級に上がって1戦目のフルトン戦までは、鋭利でシャープでキレのある戦い方に見えましたが、
タパレス戦からは、何と言うか、力でなぎ倒すかの様な動きに変わってきた印象があります。
悪い言い方すれば、少々雑で重そうな、大木がズッシリして戦ってる様な印象もあり・・・。
一つ、印象があるとすれば、衰えではなく、単純に、32歳年齢相応の加齢なんじゃないか?感がありまして。
<<参考記事・豪快な決着>>
この日の井上選手のパフォーマンスを視て、悪い言い方すると、普通の強い選手、感にも視えまして・・・。
いくらTOPアスリートの鍛え上げられた肉体であろうと、細胞を持っている生身の人間である以上、間違いなく絶対に少しずつ加齢します。
衰えというより、純粋に、32歳である故の自然な加齢なんじゃないかな、と思えまして。
衰えをキッパリ否定した井上陣営です。次の、予定されているアフマダリエフ戦で一つ、ハッキリしそうな気もしますね。

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