残念ながら、2-1の判定負けをしてしまったのですが。
相手のドニー・ニエテス選手の戦績を知ると、井岡選手と同様に3階級制覇した戦績の持ち主。
で、更に現在ランクは1位。
という事から考えても、全然弱くない選手です。
体格的には井岡選手の方が一回り大きく視えました。
フィリピンというのは、マニー・パッキャオやノニト・ドネアなど、ちょいちょい強い選手が出てくる国ですが、この選手もその強豪の内に入る選手ですね。
試合が始まったら、序盤、手数もそんなに多くなく様子見しながら戦っているのか、省エネタイプなのか、何というか、不気味ささえ感ずる動きにみえましたが、ラウンドが進むに連れてコンパクトに戦っている様な巧さが視え始めました。

ペースをどちらが掴み始めているか・・・というのも、井岡ペースになりかけそうでならない・・・という、互角なまま中盤まで進んでいった様に視えました。
井岡選手が中盤まで決め手になる様なパンチを放てない試合というのは極めて珍しい様に視えました。
ある種の頂上決戦というに相応しい内容だったと言えるんじゃないでしょうか?
ダウンシーンも無い、効いて後退するシーンも無い、珍しい試合だった気がします。
ニエテス選手が既に36歳という事もあって、ピークは過ぎているし、スタミナ的に下降に入っているのではないか?と予想していたのですが、いざ試合ぶりを視たら、年齢を感じさせない、36歳らしからぬ試合ぶりでした。まだ20代全盛の選手と戦っても遜色なく戦えるんじゃないか?という印象でした。
井岡選手がリードしているとしても、1ポイントかせいぜい2ポイントだろうと思っていた試合で、なるべくどちらかに優劣を付けるという指針ではなかったなら、10対10のランドも幾つかあったでしょう。
それにしてもで、両者共に決め手の倒すパンチが1発も無かったと言える試合は珍しいんじゃないか?と思いますね。
このニエテス選手、今までの井岡選手の対戦相手の中で最強じゃないでしょうか?
以前、1敗した長身の選手は、長身でリーチも長く、やりにくい選手に試合運びでうまくこなせなかったという試合がありますが、このニエテス選手の方が強さで視たら上なんじゃないか?とも視えます。
仮にこのニエテス選手と再戦しても、次やれば今度は勝てるという勝算が決して簡単に浮かぶ選手ではないですね。
今後まだ、井岡選手がWBOでまた挑戦するのか別団体で試合に望むのか不明ですが、こういう攻略困難な試合は在るのだと、認識して更に強くなれるかどうか?かなと視ます。

この記事へのコメント